第三台場の植物と自然
お台場は非常に植生が複雑でさまざまな植物が生えています。
その昔外国からの攻撃に備えるために全国からやってきた幕末のお侍さんたちによって作られたこの台場ですが、その歴史背景のせいか他の公園や自然緑地とは少し違う魅力があるように思います。
私たちがお台場と言っているのは立ち入りができる第三台場。高い土塁で囲まれたこの台場は真ん中が深い窪地となっていて歴史的遺構を隠すように様々な植物が生育しています。
レインボーブリッジのすぐ下にあるこの第三台場の自然と植物についてご紹介したいと思います。
お台場の外を囲う石垣は高くなっているのですが、その内側は降りれるようになっていて、このようにジャングルかとおもうほどの植物が生えています。
低地のため、水が溜まりやすいこのお台場跡は夏になると菖蒲がうっそうと生えます。道の両側から菖蒲が茂って子供しか通れないトンネルが夏の間だけ現れます。子供は楽しいでしょうね。
洗面台のような遺物です。
何に使ったのはわかりませんが、この他にも陣屋の基礎跡や弾薬庫等があり、幕末ファンにはぜひ見てもらいたい場所です。
椿の木です。
ちょうど撮影したのが春先だったため、まだ花が咲いていました。椿からはご存知のように油がとれます。鳥が運んだものでないとしたら、お台場で油を取るため幕末のお侍さんたちがあえて植えたのではないかなと想像できます。
椰子の木みたいな植物です。
でもまだ小さいので、最近どこからかやってきたものかもしれません。
これも名前がわかりませんでした。
なんとなく中南米に生えていそうな感じがします。ここは南の島?
これは間違いなく松の木ですねw
おそらく台場は海上にあるため冬の海風を防ぐためと、松は油がとれて燃料にもなるので、あえて植えられたのではないかと思います。
また、松の実は食用にもなるそうです。なんとなく侍たちの考えがわかって面白いですね。
紫陽花の木です。
まだ芽吹いたばかりで花はありませんでしたが、日陰でもたくましく育つ生命力を感じます。昔の人もアジサイの花を楽しんでいたんですね。
昔ながらのフルーツといえばこれ、ザクロですよね。
この写真を撮ったときは夏だったので、ちょうど実が大きくなりつつあるところでした。たわわに実った石榴をお侍さんたちも食べたんですかね?
つづいて、地面に人知れずコロニーをつくっていたグランドカバー系の植物。
玉竜みたいな感じですね。
元々お台場を作るときに運ばれた土に混ざっていた植物かもしれません。
こちらもまだ寒い3月というのに青々と茂っていて宿根草みたいですね。冬の間だけ出てくる植物かもしれません。
ヤツデです。
ヤツデは昔生薬としても用いられたそうですが、その一方ウジ虫用の殺虫剤としても使用されていたそうです。
お台場の便所は衛生状態もよくなかったでしょうし、そのためにあえて植えられたものかもしれません。
これは何の植物かまったくわかりませんでした。
3月だというのに旺盛に葉を伸ばしていたので、最近鳥などにもたらされたものかもしれません。
こちらはかなり大きな大木です。見上げると、なんと柑橘系の大きな実がたくさんなっています。
ハッサクくらいの大きさがあります。
当時のお侍さんが植えたのか、はたまた鳥が好きそうな果樹なので、鳥の糞が大きくなったものか想像がつきません。
これも相当な大木ですが、まったく何の木なのかわかりませんでした。
こちらはお馴染み笹です。
笹はこのお台場の外周にびっしり植わっていて、土塁を固めるために植えられたものとわかります。
地下茎が伸びて土壌を安定させるので、笹は当時から重用されていたんですね。
こちらは突然草むらから立ち上がって美しいピンクの花を咲かせています。
ユリみたいな表情をしていますが、何の花かわかりませんでした。
やはりこれも江戸時代からここで子孫を繋いでいるのかもしれません。
アロエです。
アロエが日本に入ってきたのは鎌倉時代だそうです。
江戸時代には食用のほか、生薬としても使われていたそうなので、お台場を作る際にあえて栽培されたと考える方が自然かもしれません。
以上、第三台場の自然でした。
興味がある方はぜひ訪れてみてください。